親が何を言っても、この人たちが何を言っても、私たちは変わらない。

私たちの決意は固くて……。

話し合いの場といっても、学校側は自分たちの都合よく事を終わらせたくて、結局、お互いにとって何が最善なのか答えが出ないまま、話し合いは終わった。

ただ一つ。

私たちの気持ちは、この話し合いが行われる前から決まっていたということ。




帰りの車の中、お母さんはずっと私に謝り続けていた。

メイクがべっちょり落ちるほど、泣いて泣いて、うるさいくらい「ごめんね、ごめんね」と謝って、私はそれがおかしくて、笑った。

私が学校を辞めることになっても、『その時は、その時よ』なんて強気で言ってたくせに。

そのことを、つついてやろうかと思ったけど、これ以上泣かれても困るから、やめた。


お父さんは話し合いの間中ずっと無言だった。

取り乱したり、わんわん泣いて子供みたいなお母さんを、いつも隣で守るナイトで、静かに周りを観察する頭の良い人。

学校側の言い方や、私が金田先生に言われたキツイ言葉を知って、そんな優しいお父さんもちょっと物申していたけど……。


私と先生の気持ちが決まっていることを知って、それ以上何も言わなかった。


それよりも、車の中でわんわん泣くお母さんに滅入っていた。