「すみませんでした。先生まで巻き添えにしてしまって」

エー子のその言葉に驚き振り向いた。


「カバン大丈夫ですかね? 星北高の先生なんですよね?」

「ちょっ……」

エー子が葉山先生に話しかけている。


「本当にすみませんでした。美月がカバンを挟んだりするから」

「えっ……」

私!?


「ね! 美月! 美月も謝ってよ」

「あ……ごめんなさい……」

まるで私の名前を相手に覚えさせるかのように、エー子は何度も連呼する。


「大丈夫だよ。いつも早めに出てきているから支障はない」

「それならよかったー。ね、美月!」

「う……うん……」

「何か問題があったら、この子、羽田 美月が責任を取りますから!」

「えっ、ちょっと……」

私がしどろもどろになっているのをいいことに何を言ってんのよ!


「中央学園の3年です! 羽田 美月です!」

「!?」

勝手に自己紹介するエー子に唖然とする。

人の個人情報をペラペラと~~!