スマホの時計を見ると、すでにお昼は過ぎていて、街の秋祭りに行く約束をしているエー子から、何度ものLINEが届いていた。


「あー、ずいぶん寝ちゃったんだな……」

寝すぎるから、あんな夢みちゃうのかな……。

私はぐったりした重い体を無理やり起こすとカーテンを開けた。

まぶしい日差しに目を細める。


「いい天気」


これなら夜の花火も大丈夫そう。



シャワーを浴びて、軽めの昼食。

「本当に今日はエー子ちゃんと一緒なの?」

夏休みの幼稚園のバイト以来お母さんの様子は変で。


「……っ!」

再び聞かれたその質問に、飲んでいた牛乳を吹き出しそうになった。