その後、副園長の話を聞きたくないと、先生は私を連れ幼稚園を出た。
園を出ると、すでに外は真っ暗で、夏の星座が美しく輝いていた。
駅へ向かう道、私と先生は夜空を見上げた。
先生は何も言わず、私の手を取ると、またビリッという痛みが走る。
この痛みも、いつものことだから慣れた気がする。
それよりも今は、胸の方が痛む━━━━。
先生も昔からお母さんのことで悩んできたって以前話してくれた。
それなのに、私のせいでまた、こんな苦しい思いをさせてしまっている……。
そう考えただけで、胸が締め付けられた。
「先生……ごめんね……」
「なんで美月が謝るんだよ」
「……なんでだろうね……」
私がいなければ、こんなことにはならなかったのかなって、思ってしまうよ……。