あの事故以来、部活も辞めて、練習や大会を見に行くこともなくなってしまったもんなぁ……。


「……無理にじゃ、ないんだけどね」

エー子はボソッと言った。

「うん、ありがとう」

私に気を遣ってくれているのがわかる。


華やかなチアリーディング部。

毎日が刺激的で楽しくて、充実していた日々。

事故の後は恐怖と、その場にはもう立てないという絶望感でいっぱいだったけど……。

それ以上に、お母さんが大変だったっけ……。

私は覚えてはいないけど、大変な手術で命の危機もあったって。

だからもう、チア部は辞めて欲しいって、お母さんは怖くて見ることも出来ないって言っていた。

だけど……こういう思いもいつかは克服しないと……そう思っているけど……。