「まさか……園の外に出たのかな……」
「そんな! あの子一人じゃ帰って来ることなんて出来ないわ!」
両親の不安な声が聞こえた。
「私っ……私、外見てきます!」
「美月!」
圭先生が私の腕を掴み、止めた。
「オレが行くから、美月はここで待ってろ」
「ううん! 私も行く!」
そう言うと園を飛び出した。
このままではいられないと思った。
人の顔がわからない……今まで不便なことは山ほどあった。
だけど、こんなにもこの障害を負ってしまたことが悔しいと思うことはなかった。
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