手に持ったゆかたを見つめた。

エー子は明るい性格にピッタリの、白地にたくさんのヒマワリが描かれているゆかただった。

色鮮やかな黄色いヒマワリが、見ているこっちも元気にさせてくれるようで、エー子にピッタリだと思った。

私は紺地に薄い水色と青の大きな花が描かれたゆかたを選んだ。


「この花はなんですか?」

「これは蓮の花ね。美月ちゃんはもっと赤っぽい明るい色を選ぶと思ったけど」


この凛とした紺地に大きな美しい蓮の花と、その周りにちりばめられた銀色の粒。

それがまるで星空のように見えて、一目惚れだった。


「美月ちゃん美人だから、このゆかたに髪をアップにすると、ぐんと大人っぽくなるねー」


「ありがとうございます。高校生には見えないですか?」

「そうねーずっと年上に見えるかな」

私はその言葉が嬉しくて、微笑んだ。

高校生に見えなかったら、もっと圭先生に近づけるかな。

圭先生と年相応の大人の女性として、見てもらえるかな……。