翌日の本格的な七夕祭りの飾り付けは、怒涛の一日だった。

大きな笹にたくさんの飾りを付け、みんなが書いた短冊を飾る。

雨の心配もありながらも外に飾られた大きな笹は、玄関の庇よりもずっと高く圧巻で、色とりどりの短冊や飾りが風に揺れるのを見ると、夏の訪れを感じた。

下から見上げ、空に揺れる短冊を見ると、やっぱり星に願いをしたくなる気持ちがよくわかる。

そんな大きな笹飾りを毎年楽しみにしていると、近所の人たちも集まってくる。

お庭には、いくつものテントが建てられ、屋台の準備がされている。

園児たちが描いた絵や、園児たちの写真が窓いっぱいに貼られ、その周りを画用紙で切り抜いた花たちでデコレーションするのも私たちの役目だった。

テキパキとこなす先生方と、それを指示する副園長。

その横でニコニコしている園長の姿。

毎年、力を入れているイベントだということがよくわかる。

もちろん今日も、圭先生は手伝いに駆り出されていたけど、妹の唯ちゃんと、あの香代って子は来ていなかった。

それがちょっとホッとしたこと。



あっという間の一日が終わり、七夕祭りの当日を迎えた。