「美月、あの子!」

そう小声で言われ、見ると……鋭い目で私を見ている女の子が立っていた。


「……」

なんだろう……どこかで会ったことがある気がする……。

短いミルクティー色の髪……。

「ねぇ、電車の中で葉山先生のこと『圭ちゃん』って呼んでた子じゃない!」

「!」

あ! あの子……。

エー子に言われ、あの時見た彼女のことを思い出した。

そうだ、あんなに明るい髪じゃ、うちの学校なら呼び出されてるなって思っていた。