明後日は七夕祭り、昨日のこともあってか、今日のバイトは笹飾りを黙々と作る作業だった。

エー子はこういった手先を使うような細かい作業が苦手で、先生に着いて力仕事をしていた。


事務室にこもっての作業は一見地味だけど、短冊を作るのは数が多くて思いのほか大変だった。

折り紙で作る、わっかをつなげた物や、提灯、網飾り、星飾り、織姫と彦星もいる。

こんなにたくさんの七夕飾りがあるんだと、ちょっと驚いたけど、作ってみるとみんな可愛くて案外楽しかった。

それに、小さい頃に作った記憶もうっすらとあって、久しぶりに触る折り紙も嬉しかった。

本を手本に同じように作ったはずの織姫と彦星を見て、そのブサイク加減に吹き出す。


「どうしたの?」


私の笑いに、一緒に作っていた先生が聞いてきた。

さすが手慣れているというか、先生たちの作る飾りは美しく、どんどん机に並べられていく。

織姫と彦星も、とっても可愛い。

なんでこんなにも違うのか……。

おかしい、私、案外器用だと思っていたのに。


「私の作った織姫と彦星ブサイク過ぎて……」

そう言ってみんなに見せると、ドッと笑いに包まれた。