「はあぁ……」 「美月……もう何度目よ、そのため息」 「だって、へこむじゃないよー」 一日のバイトを終え、ぐったりと疲れた体を引きずるように歩いていた。 体の疲れだけじゃない、このなんとも言えない気持ちが、まるで足を引っ張っているかのように重くのしかかっていた。 「そうだけどさー。相手は子供だし、難しいことを言ったりもするよ。それに先生たちだって美月の本当のこと知らないんだからさぁ」 「……」 そうだけど……そんなのわかってるけど……。 なんていうか、この挫折感……。