「この間のドラゴンヘッドのプリントありがとう。エー子と読んでたんだけど、エー子ってば『当たってる! 当たってる!』って大騒ぎすんのー」

「あはは」

「……だけど本当に当たってたんだよね……『自分の思いを胸に秘めたまま、結局は表現できない。一人でいることが怖い』って……」

「そっか、心当たりがあったってことなんだ」

「うん。今まで周りに誰かしら居て、一人で何かをするってことなかった気がする。だから余計に何か言いたくても言えなかったり……」

「うん、実はオレも同じなんだよ」

「先生も!?」

「ああ。前に話したよね、オレのドラゴンヘッドは美月と逆なんだって」

「うん、そう言ってた」

「オレは『戸惑いを断ち切り、自分の気持ちを素直に言葉として表現することが現世での課題』だって。人とコミュニケーションが取れない……そうなった時、このままでいいのか、親の言いなりでいいのかってずっと感じてたことがあったから……」

「先生……」


先生もそんなに悩みを抱えていたなんて……。


「このドラゴンヘッドの課題といわれるのは、その人の元に何度も何度も再生し続けて再現されるんだって」

「え……再生し続ける?」

「そう。自分にとって成長出来ず、その物事を乗り越えることが出来なければ、今世も来世も同じ課題が繰り返される」

「……」

一瞬、先生の話が怖くなった……。


私が自分に課せられた課題を乗り越えなければ、私が生まれ変わっても、同じような苦しい思いをする……。