「あー良かったわ、間に合ってー」
玄関から大きな声が聞こえ振り向くと、先生たちが一斉に「おはようございまーす」と挨拶をした。
「副園長、お疲れさまです」
小島先生が入って来た女性に声をかけた。
副園長……?
とても背の低いふっくらとした体つきが、見た目だととても可愛らしく感じる。
「今日からお手伝いに来てくれた学生さんたちね?」
「秋山さんと羽田さんです」
小島先生に紹介され、慌てて頭を下げた。
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「毎年うちの七夕祭りは盛大にしているの。親御さんたちにもとても好評でね。今年は日曜だから、さらに賑わうと思うのよ」
副園長が七夕祭りの説明をしてくれた。
弾んだ声の感じから、とても楽しみにしているのが伝わってきた。
「そのお手伝いも大変なんだけど、よろしくね」
「はい、よろしくお願いします」
「お願いします」