「こんにちは。今日からお世話になります。秋山 葵です。よろしくお願いします」
「あ……羽田 美月です。よろしくお願いします」
エー子に続くように挨拶すると、さっそくと言ったように同じエプロンと苗字が書かれた可愛いバッジを渡された。
なんだか、こういうの……ちょっと感動してしまう。
「今日は園長先生たちが午前中は留守にしていて、午後になったら来ますので、その時にまたご挨拶をお願いします」
「はい」
「はい」
始めに声をかけてくれた小柄な女性、胸元には「こじま せんせい」と書かれていた。
髪型や手の感じから、年配の女性とわかったから、てっきり園長先生なのかと思っていた。
私たちの指導を任されているのか、"こじま せんせい"が園内を案内してくれる。
先生の事務室から、倉庫、大人用と子供用トイレ、とても広くて清潔に見えた。
「今、子供を預かる環境っていろいろ大変でね。子供たちと先生のバランスを上手くとれるような環境を目指せるようにしているの。だからわからないことがあったら気にせずどんどん聞いてね」
「はい、ありがとうございます」
"小島先生"の優しい声に安心するなぁ。