バスに飛び乗って、駅の階段を上って、さっき来た道を逆走する。
電車を待つ時間を、こんなにも長く、もどかしく感じたことはなかった。
早く、早くーー
こうしている間にも、広瀬くんがどこかで苦しんでいるかもしれない。
もし、なにかあったら。
この前みたいに傷ついていたら。
もうなにもできないなんて弱音は吐かない。
わたしにできることを全力でする。
そばにいるって決めたから。
だから、
ーー待ってて、広瀬くん。
今度はわたしが、きみを助けるから。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…