検査結果は異常なしだったのに、なぜ魔法を使っただけでこう何度も倒れてしまうのかと、さすがに疑問を抱いた私は通っている病院の先生に尋ねてみた。
しかしそんな私に病院の先生は『原因不明』だと言い放った。
何回検査をやり直しても、全ての数値が正常で悪いところが一切見つからない。
だから先生も正直お手上げの状況だと言っていた。
病院の先生でも分からない事なんだから、私一人が倒れる原因を突き止める何て出来るはずがない、って最近まではそう思っていた。
一ヶ月前に黒の魔法教団によって引き起こされた事件――世界の魔法。
サルワによる世界の魔法の完成のために、私の雫は膨大な魔力を抱える器にされてしまった。
膨大な魔力が雫に注ぎ込まれ、私の中で魔力を抱えられる数値が限界を超えた。
そのせいで私の雫は現状バランスが上手く取れていない。
魔法を使う度に魔力の制御が効かず、消費する魔力量の制限も出来ないため、そのせいで体に負担が掛かってしまっている。
それに自分の魔力以外にも、まだ他人の魔力が体の中に残っている感覚があって、たまに気持ち悪さがこみ上げてくる時だってある。
だからこんな体は一刻も早く治して、勉学に励まなければならないと言うのに。
「もう……守られるだけなんて絶対に嫌だ」
拳に力を込めながら、私は自室の中でそう小さく呟いた。
自宅待機が言い渡されているため、私は自宅である屋敷に帰って来ているところだ。
最近ようやくここへ帰って来る事が出来て、今はアレスに内緒で勉強しているところだ。
学校で授業再開の目処が経たないのなら、今は自分で勉強するしかないのだ!
「よしっ!」
頬を軽く叩いて気合を入れ直し、机の上に置いてある魔法書を開きかけた時だった。
バァン――
「っ!!」
自室の扉が勢い良く開けられ、その音に思わず心臓が飛び上がり両肩も同時に上がった。
「…………」
後ろから鋭い視線を感じつつも、私は恐る恐る振り返って声を上げた。
しかしそんな私に病院の先生は『原因不明』だと言い放った。
何回検査をやり直しても、全ての数値が正常で悪いところが一切見つからない。
だから先生も正直お手上げの状況だと言っていた。
病院の先生でも分からない事なんだから、私一人が倒れる原因を突き止める何て出来るはずがない、って最近まではそう思っていた。
一ヶ月前に黒の魔法教団によって引き起こされた事件――世界の魔法。
サルワによる世界の魔法の完成のために、私の雫は膨大な魔力を抱える器にされてしまった。
膨大な魔力が雫に注ぎ込まれ、私の中で魔力を抱えられる数値が限界を超えた。
そのせいで私の雫は現状バランスが上手く取れていない。
魔法を使う度に魔力の制御が効かず、消費する魔力量の制限も出来ないため、そのせいで体に負担が掛かってしまっている。
それに自分の魔力以外にも、まだ他人の魔力が体の中に残っている感覚があって、たまに気持ち悪さがこみ上げてくる時だってある。
だからこんな体は一刻も早く治して、勉学に励まなければならないと言うのに。
「もう……守られるだけなんて絶対に嫌だ」
拳に力を込めながら、私は自室の中でそう小さく呟いた。
自宅待機が言い渡されているため、私は自宅である屋敷に帰って来ているところだ。
最近ようやくここへ帰って来る事が出来て、今はアレスに内緒で勉強しているところだ。
学校で授業再開の目処が経たないのなら、今は自分で勉強するしかないのだ!
「よしっ!」
頬を軽く叩いて気合を入れ直し、机の上に置いてある魔法書を開きかけた時だった。
バァン――
「っ!!」
自室の扉が勢い良く開けられ、その音に思わず心臓が飛び上がり両肩も同時に上がった。
「…………」
後ろから鋭い視線を感じつつも、私は恐る恐る振り返って声を上げた。