小学生のころ、門限は夕方六時だった。

 その頃から、自分は堅実に生きねばならないという確信があって、小学生から塾通いを決めたのだ。

 中学一年生になったばかりの奇跡が、いつも迎えに来てくれた。

 セーラー服の奇跡はその頃から美しかったけれど、まだ二次性徴前で神様として羽化するまえの状態だった。

 まだ、どこにでもいる、とても綺麗な女の子。

 そして私は、とても綺麗なお姉ちゃんに似ている、ちょっと可愛いかもしれないし、そうじゃないかもしれない女の子。

 そんな姉妹だった。

 遠い日のことだ。