「言ったろ、未来は変わろうとしてるって」
未来のケンがそう言って、ポケットから私が飲んだものと同じサイズの小瓶を取り出した。けどそれは無色透明ではなく、淡いブルーの液体だった。
「俺は諦めるつもりなんてない。カヨが助かるその日まで」
未来のケンが淡いブルーの液体が入った小瓶を、コトンとテーブルの上に置いて、それを現在のケンが受け取った。
「運命ってのは簡単に変えられるもんじゃないみたいでな、カヨが助かればそれなりの代償がどうしてもつきまとう。カヨママや柊がそうだ。俺にとってカヨママはもう一人の母親だからな、カヨママは死なせたくない。柊の時はカヨ、お前があまりにも罪悪感を感じて泣きわめくし立ち直らないもんだから、俺は再びタイムリープしたんだ」
未来のケンは淡々と話を続けているけれど、これはもう私の知るケンじゃない。私の知るケンはこんなに冷徹なやつじゃない。いつも何考えてるかわかんないって周りに勘違いされるくらい冷めてるようなやつだけど、本当はとっても優しいやつだって私は知っている。
私を助けるために未来からやって来たとか言うくせに、人の命をどこか軽く見ているような発言をする奴では決してない。
私は奥歯を噛み締めようとしたけれど、それも上手くいかない。どんどん脳が働くことを放棄し始めていた。
体が重く感じ始めて、頭を支えるのもやっとだった。そんな中、未来から来たケンは私と目線を合わせて、まっすぐこう言った。
「だから俺はずっと、俺を殺そうと思ってたんだ」
未来のケンがそう言って、ポケットから私が飲んだものと同じサイズの小瓶を取り出した。けどそれは無色透明ではなく、淡いブルーの液体だった。
「俺は諦めるつもりなんてない。カヨが助かるその日まで」
未来のケンが淡いブルーの液体が入った小瓶を、コトンとテーブルの上に置いて、それを現在のケンが受け取った。
「運命ってのは簡単に変えられるもんじゃないみたいでな、カヨが助かればそれなりの代償がどうしてもつきまとう。カヨママや柊がそうだ。俺にとってカヨママはもう一人の母親だからな、カヨママは死なせたくない。柊の時はカヨ、お前があまりにも罪悪感を感じて泣きわめくし立ち直らないもんだから、俺は再びタイムリープしたんだ」
未来のケンは淡々と話を続けているけれど、これはもう私の知るケンじゃない。私の知るケンはこんなに冷徹なやつじゃない。いつも何考えてるかわかんないって周りに勘違いされるくらい冷めてるようなやつだけど、本当はとっても優しいやつだって私は知っている。
私を助けるために未来からやって来たとか言うくせに、人の命をどこか軽く見ているような発言をする奴では決してない。
私は奥歯を噛み締めようとしたけれど、それも上手くいかない。どんどん脳が働くことを放棄し始めていた。
体が重く感じ始めて、頭を支えるのもやっとだった。そんな中、未来から来たケンは私と目線を合わせて、まっすぐこう言った。
「だから俺はずっと、俺を殺そうと思ってたんだ」