イケメンだから何だって話だ。
俺自身、自分の容姿が異性にとって魅力的に見える事は理解している。
確かに告白は中学時代されたけど、どの告白も「一目見たときから好きでした」なんていう告白。
“俺自身”を見てくれる奴なんていなかった。
「おれ、高橋! これ見てみろよ!」
俊が持っているクラス表の紙を覗き込む。
「俺二組か」
「そーじゃなくて、一番最後の名前!」
最後の名前……?
俊が指さす場所は、このクラスの出席番号が一番最後の人物の名前が書かれていた。
「なっ……⁉」
そこに書いてあった名前は紛れもなく俺が探していた人の名前だった。