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もし彼氏ができたら、一緒にお弁当を食べたいな、なんて淡い期待を胸に入学した高校も2回目の春を迎えてしまった。
高校生になれば少なくとも好きな人なんて自然に出来るだろうと思っていた。
だけど、それは間違いだった。
「美空どうすんの? このままだと高校生活、何もないまま終わっちゃうよ?」
机を向かい合わせにして座る莉奈が、少しニヤニヤしながらプチトマトを口にした。
高校で知り合った莉奈とは、2年連続同じクラスで、いつも一緒にいる子だ。
綺麗な平行二重の奥にある、吸い込まれてしまいそうな漆黒の瞳。鼻筋の通った高い鼻。ふっくらした柔らかそうな血色のよい唇。
小さな顔におかれたそれらのパーツは、どれも綺麗に当てはめられていた。
そして肩につくぐらいのボブの髪も同じ綺麗な色をして艶がある。
同性から見ても見とれてしまうほど顔立ちが整っている自慢の友達だ。