するとふいに隣に感じる人の気配。ここにいるのは私と日向君しかいないのだから、その犯人は一目瞭然。



風とともに彼の優しい香りが運ばれてくる。



「おー野球部やってるなー」

「ね。勝ってるのかな?」


なんて言った矢先、相手の高校に点を入れられてしまった様子。


「サッカー部が試合やったらぜってぇ勝つけどな!」


そんな彼に少しだけ微笑む。


ドクンッ、ドクンッ、と胸の音が日向くんに聞こえてしまうんじゃないかっていうくらい大きな音を立てる。



「日向君がいれば、余裕だね」

「おう!任せとけ!」