「いや、廊下とかで俺とかが大地と話してる時、相川よく大地の事見てるからさ」



え、そんなところで!?私ってそんなに分かりやすかったのかな・・・。これからは気をつけよう・・・。



「気のせい、じゃないかな?」

「・・・気のせいねぇ~」



意味深につぶやき、彼は焼きそばパンを頬張った。口周りが少しだけ茶色くなっている。



「日向君は、学年の人気者だよ」


「・・・」


「私みたいな凡人が今、一緒に話したり遊んだりしてる事自体が奇跡みたいなものなの。私にとっては雲の上のような存在だった。だから、「アイツは、ただの人間だよ」


「―――――え?」


私の声に、重りを置くかのように言葉を重ねた筈木君。


空気が漏れるように軽く笑うが、葉月君は表情一つ変えない。