少しニヤニヤしてる莉奈をチラっとみて、すぐに視線を逸らした。
「そういうんじゃないってー」
「一目惚れ、とか!?」
「だからー「はいはい、ごめんごめん」
そりゃあカッコイイとは思うし、いい人だとも思う。
だけど一目惚れなら、一年生の時に好きになってるはずだ。
だから“好き”っていうわけじゃないと思うんだよね。
ただ、なんていうか・・・。
「忘れられない、のかな」
あの時の――――――『・・・おう!』――――――彼の笑顔が。
「何が?」
「ううん、なんでもない」
そんな事、恥ずかしくて莉奈には言えるわけないけどね。