その日の放課後。


「絶対聞こえてたよ」

「まずいかな・・・?」

「まあいいんじゃない?どうせ日向大地もいわれなれて自覚してるだろうし」



あー・・・やってしまった。

そんなに大きい声で言ったつもりはなかったのに、莉奈曰く先程のつぶやきは聞こえていたらしく。



「変なふうに思われなかったかな?」

「大丈夫でしょ。なんか能天気っぽいし」


ダンボールにペンキを塗りながら莉奈と今日の文化祭準備を進める。


何も考えずに口からでた言葉。つい本音が飛び出してしまった。