その日の夜には葉月君にメールを送った。


頑張ってね、と。


するとすぐにスマホが音を立て震える。


こういう時、もしかしたら日向君からかな、なんて思ってしまう癖を本当に早く直したい。


画面に指示された名前は予想してた通り、葉月君からだ。内容は先ほどのメールに即した内容で、返信はせずそのまま電源を切った。


そしてベッドにスマホを放置して、机へと足を向ける。



私には明日、彼らとは違う戦いがある。葉月君だって頑張っているんだから、私も頑張らないと。



シャープペンを握り締める力を強くし、ピンクのマーカーが沢山引かれた参考書を見ながら、大嫌いな英語を真っ白なノートに綴っていった。