だけど同じ教室内に居る限り、嫌でもその声は耳に届いてきてしまう。笑い声や、先生に反論する声。いっそ耳を塞いでしまおうか。



「・・・」


ノートに落とされていく文字を見ながら、小さく目を瞑った。



(私がいてもいなくても、日向君は変わらない毎日を、いつもの笑顔で送ってるんだね)


私は、日向君がいなくなっていつも通り笑って過ごせているのだろうか。


その自問に、私はすぐに答える事はできなかった。



「おー相川、俺の授業で寝るとはいい度胸だ」

「へ!?」