これで無理に瞳で彼を追わなくて済む。視界にいれなければ、彼を想っていた気持ちも、すぐに無くなっていくんだろうな。 結局恋って、そんなものかもしれない。 なんて、そう思ってたのに。 「うわー、1階から5階まで行くのは辛いね~」 新しいクラスには中学時代の知り合いがいたため、その子と行動を共にすることが多くなっていた。 「5階の社会教室って滅多に使わないよね~」 「そうだね」 「しかも冷暖房がついてないとか!いつの時代よ」 「はははっ」 ここに来るのは、多分去年の文化祭以来だ。