え、と無理矢理繕ったであろう莉奈の笑顔が崩れる。



「いいよ、もう」

「・・・み、」

「楽しかった?」



言うな言うな言うな。

止まれ止まれ止まれ。



「二人が付き合ってるって分かってて、無理なの知ってて、私にチョコ渡させようとしたんでしょ?」

「違・・・!」

「じゃあどうしてチョコ渡しなよとか言ったの・・・!?どうして教えてくれなかったの・・・!?もしかしてずっと前から知ってたんじゃないの!?」



頭では分かってるのに、まるで操り人形のように、他人の仕業によって口が勝手に動かされているようだ。