もここに居るわけにはいかない。


震える指先で、小さくドアに触れる。そして、意を決してゆっくりと扉を開けば。



そこには、想像してた通り二人の姿が。それ以外の人は既に帰ったか、部活に行ったようだ。


平松君は机に腰掛け、莉奈はそれに向かい合うように立っていた。そんな二人の驚きと戸惑いに満ち溢れた瞳。




「美空・・・」




小さくても静かなここにはよく響く莉奈の声。



「あのね、これは違く「莉奈」