だけど予想してたものとは違う答えに戸惑いながらも、「うん」と頷く。

一応渡せるように、と学校には持ってきていた。ケーキだから2、3日なら冬の今なら大丈夫だろうし。



「いい、それを今日渡すのよ!」

「え、琴美ちゃんは・・・!?」


莉奈が何か言おうとした時、チャイムが鳴ってしまい、莉奈は英語の教科書を持つとそのまま自分の席に戻ってしまった。


いつも通り英語の授業が始まる。


だけど耳に入ってくる発音は右から左へ流れていく状態。


何で莉奈は、今更日向君にバレンタインのケーキを渡せ何ていうんだろう・・・。


出る事の無い解答をひたすら自分に問う。当たり前だが、その答えを知るのは、莉奈しかおらず、1時間無駄な時間になってしまった。