「なー相川」

「え、うわ!」


突然声をかけられて、咄嗟に振り返るとそこには葉月君の姿が。私より身長の高い葉月君を見上げる。


「大地に・・・その、渡せなかったのか・・・?」



あ、そうだった。

昨日は一昨日あった事で一杯一杯で、葉月君に何も報告してなかったんだ。あれだけ協力してくれたのに申し訳ない。



「う、ん。あのね・・・」



莉奈と同じように、一昨日見た出来事を話す。すると莉奈と同じように驚きを隠せない表情だ。


葉月君も、二人について何も知らないんだ・・・。




「俺も聞けそうだったら本人に聞いとく」

「ありがとう・・・」