なんて考えているとピピーッ、と大きな笛の音が鳴った。



「あちゃー……日向大地、大丈夫かね」

「ね。痛そう」


なかなかに激しい試合だったようで、相手選手の葉月君と接触をして二人とも転倒してしまったようだった。

手首を押さえている日向君に対し、謝っている葉月君。

その様子から見ると、葉月君は大丈夫そうだ。



「おーい。女子のほうに保健委員いるかー」



体育の先生の大きな声がこちらまで響き渡る。

保健委員って私だけど……。


チラリ、女子の試合をやってるコートに目を向ければ、そこにも同じ委員会の子は一人いる。


どうすればいいかと迷ってると。



「相川!」