<大地は多分部室にいるはずだから!> 来たのはたったの5分前。ということはまだ、いるはずだ。 返信を打って送信ボタンを押す。それをブレザーのポケットにしまった。 マフラーを取って、髪の毛を手櫛で直す。風にボサボサニされた髪の毛は、中々元通りに戻ってくれない。 「・・・よし」 小さく呟いて気合を注入。パチンッと冷たい頬を両手で軽く叩いた。 逸る鼓動と一緒に、歩くスピードも早くなってしまう。