これが現実なんだな~なんて他人事のように思ってしまう。
スピーカーから流れる音楽も、今日はバレンタインのものや、恋愛ソングが流れているが、教室で盛り上がっているのは女子だけ。
ちょいちょい男子に上げている子もいるが、それは部活のマネージャーだったりする。
まあ、本命チョコを教室で渡す人なんていないか。
「はい、美空」
「わ~ありがとう・・・!これ莉奈に」
「やった!美空の作るお菓子美味しいから大好き」
早速ラッピングを解いていく莉奈。
お昼食べたばっかなのに・・・。
なんて思っていると、教室の後ろのドアから購買から戻ってきた葉月君の姿が。
「あ、葉月君!」