そして土曜日。あたし達は約束通り、翔也の部活が終わったあと、動物園に来ていた。 「そういえばさ、」 ちょうど小腹がすいてきた頃。近くのベンチに腰を下していたら、翔也が口を開いた。 「相川、って・・・大地の事どう思ってんの?」 「好きだと思うよー」 「・・・ふーん」 相槌を打つ翔也の顔を覗き込む。 「何で?」 「いや、葉月と仲いいなーって思ってたから」 「〝特別な友達"なんだってさ」 「なんだそれ」