「お前何でそんな薄着なんだよ」



半ば呆れながら、自分の来ていたジャージをあたしに貸してくれる。



「へへ~・・・ありがと」



健人の香りにどこか落ち着く自分がいた。


それもそうか。小さい頃から隣にいて、当たり前のようにその香りを吸っていたからいつしか鼻がなれていたんだ。



「健人走ってきたの?」

「おー」

「本当努力家だね。昔から」

「・・・」

「そういうとこ、好きだった」