「意味分からないから」



だんだんとイライラが一つ、また一つと増えていく。

そう言ってるお前こそ、相川さんの事好きなんじゃないのかよ。

頭に手なんか乗せやがって。

ちゃんとさっきの二人の様子を横目で確認してた俺。店員と話してないで、今すぐにでも邪魔したい衝動を必死で抑えてた。


嫉妬なんて、馬鹿馬鹿しい。

彼女は俺のものじゃないのに。



「まーまー、ここは素直になってさ!」


だいたい何で違うクラスのお前が、ここにいるんだよ・・・!


多分、相川さんが葉月の事好きって知らなければ、こんな感情をコイツに抱くことなんて無いんだろうけど。



「お待たせ。ほら、葉月入ってこいよ」



コイツはちゃっかり着替えを持ってきていたから、恐らくこのままここに居座る気だろう。

葉月は平松の言葉に従って、風呂場に行った。


「なーにイライラしてんの、大地」