前髪を無造作にかき乱し、空を仰いだ。厚い灰色の雲が、いつもの青空を隠していた。 あんな事、言うんじゃなかったか。応援来て欲しい、だなんて。来たら、葉月の事応援するに決まってるじゃないか。 「・・・」 いや、あれでよかったのかもしれない。 葉月に負ける気はない。絶対に俺を見てもらえるようなプレーをする。 そう心に誓って、一歩歩き出せば。 「大地先輩!」