「ま、俺の片想いは叶わないけど」

もっと私が大人だったら、彼に何か言葉を掛けてあげれたのかもしれない。

高校生の私は、今とても無力だ。


「本当は気づいてるんだ。平松が俺の事少し警戒してるの。でも、アイツには悪いけど諦める気はねぇ!」

「・・・うん」

「だから相川も、大地が他の奴のものになる前に頑張れよ」

「え、うわ!?」


少し乱暴に私の髪の毛を書き乱す大きな手。しかもなんか、ちょっと押してるし。


「も~!!痛いってば!」

「うおりゃ!うおりゃ!」

「葉月君ってば!も~!」