放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。


そしてそれと同時に、莉奈の大好きな人だから。



「恋って難しいね。皆が皆、好きな人と結ばれればいいのに」


気が付けば抹茶オレは無くなっていた。何の意味も無く、刺さっているストローを回す。他に返す言葉がないからだ。


「なあ、相川」

「ん?」

「俺達、片想い同盟だなっ!」


ニッといつも通りの笑顔に戻った葉月君。そんな彼に少しだけ安心。


「俺はあいつに。相川は大地に」

「ちょっと!声大きい!」

「わりぃわりぃ」


なんて言いながら、ちっとも悪いと思ってないんだから。