聞いた・・・。ついに、聞いてしまった!


チラリ、様子を伺うように顔を下に向けたまま、目だけを葉月君に向ける。


「っ、」


見間違いじゃないだろうか。


そう思って顔をあげた。だけどそれは見間違いなんかじゃなくて、確かにそこには頬を赤く染めて少し動揺する葉月君の姿が。



「図星、だ」

「るせー!」



そういって隠そうとする葉月君がなんだか面白くて、思わず笑ってしまった。