「あたしは彼氏しか応援しませ~ん」


そう言って立ち上がると、「教科書借りてくる」と言ってそのまま教室を出て行ってしまった。


「意地っ張りめ」


はあ、とそのまま莉奈が座っていた椅子に腰掛けた葉月君。そのままツンツンヘアをかき乱した。


「沖縄かー」なんて雑誌を捲って、呑気な事を言っているけれど、きっと莉奈の事考えてるに違いない。


「葉月君ってさ、」



瞳が合った瞬間、思わず今度は私が雑誌に視線を落とした。

なぜか彼のことを直視していられなかった。



「その・・・、莉奈の事・・・好き、なの?」