「え?」


満面の笑みの同級生、悔しさに涙を流す先輩、楽しかったと嬉しそうな後輩。


すれ違う中、小さな声で莉奈が呟いた言葉を頑張って拾った。


「もう、来年が最後なんだなって」

「・・・そうだね」


来年の体育祭で私達は笑ってるかな。それとも先輩たちみたいに悔しくて泣いてる?

そんなの分からないけれど。


「まだまだ行事は沢山残ってるからさ、そんな先のこと考えないで今を楽しもうよ!」

「・・・うん!」