「・・・」 先ほどの笑顔をは比べ物にならないほどの、深刻な表情をしていた。 声をかけようか一瞬戸惑う。 「日向、君?」 私の小さな声は、彼の耳に届いたようで、ハッとするようにこちらを向いた。 「あ、ごめん。ちょっと考え事してた」 「そっか。何か下にあったのかと思った」 「俺も靴紐強く結んだだけ」 特に気にもとめず、そのまま走って二人で莉奈達がいる応援席まで戻った。