「おめでとうね!今年の選手権は期待してるわよ~!」
「うっす。頑張ります」
「それじゃあもう二人とも戻りなさい。せっかくの体育祭が終わっちゃうわよ。相川さん歩ける?」
「あ、はい!」
二人でお礼を言って保健室を後にした。
もちろん私はまだ足が痛むので、日向君の肩を借りながら片足で歩く。その途中で怪我をして保健室に行く子達とすれ違った。
今年はやけにハードな体育祭だな、なんて思いながら先程の保健室の先生の会話を思い出した。
「そういえばサッカー部はもうすぐ選手権だったね。模試があるのに大変だ」
「本当だよな~。まあ、模試の勉強なんてする気ないけど」
「忙しいもんね」
「まあー、うん。・・・あのさ」