「そう、なのかな」

「そうだよ。もしかして将来医療系に進む?」

「あ、うん。今のところ看護学科がある所に進学する予定」

「すげー。2年の今の時期から進路考えてる人なんてそうそういないよ。じゃあ××大学の看護学部とか?」

「そんな･･･!そこは偏差値高すぎるって」


両手を顔の前で思いっきり振る。

もっと県内の専門学校とか大学が出るかと思ったら、いきなり都内の大学が出るからビックリ。


「相川さんならいけるしょ」



日向君の言葉に、私は力なく笑って見せた。

本当は看護の仕事が本当にやりたいかと言えば、そういうわけではない。

ただ、親に将来安心だからと言われて看護師の道に進むことにしただけ。

親に言われて、実際に調べてみたらお給料もいいし、需要もあるし、世の中に役立つ職業だった。


ただ、それだけで決めた進路だ。


「･･･日向君は、進路のこともう考えてるの?」