「日向君はさすがだね。サッカー部期待の星なだけあって、こういった治療の事もテキパキできちゃうんだ」
「・・・なんだそれ」
軽く鼻で笑うと、シップを優しく足首に貼ってくれた。
「サッカー部の期待の星なんてさ、誰が言い出したんだろうな。いい迷惑だよまったく。それにこれくらい当たり前だって」
「そんなこと、」
「それに凄いのは相川さんのほう」
突如自分が褒められたことに驚いて声がでない。
外から聞こえる歓声。次の協議が始まったのだろう。
彼は立ち上がり、出したものをそれぞれもとあった場所に戻し始めた。
「俺がバスケで捻挫した時、相川さん何の躊躇もせず手当てしてくれただろ?スポーツやってない人が手当てする時は大体、処置の仕方を知らなかったり曖昧だったりするもんなんだ」