「・・・中野と葉月が気になる?」 「うん。幼馴染っていいなって、思わない?」 「―――仲いいもんな、あいつら」 確かに幼馴染だからって、仲がよすぎなのかな? それともあれが普通なのかな? 幼馴染なんていない私にとって、幼馴染という二人の距離感はあれが当たり前だと思っていた。 「そういえばさ」 「うん」 中々返事が来ないので、少し上を見上げ、日向君の横顔を見る。まだ顔が真っ赤だ。やっぱり先程の火照りが残っているのだろう。