伸びてきた手に思わず目を瞑る。


「相川さんのせいじゃないから」


ポンッと私の頭に乗せられた手。ゆっくりと目を開けると、二ヒッと笑う日向君。


「それにごめんな。勝てなくて」

「・・・ううん・・・っ!あの、ありがとう・・・!」

「相川さんがお礼言うこと何もないって。そんなことより足、大丈夫?」


そういえば痛みなんて忘れてた。


だけど言われて意識してみると、ズキズキと痛む足首。そっと右手で腫れている部分を触ると痛みが右足を襲う。