後ろに手を付くような形で、空を仰いだ。尖った顎から光る汗。火照っている頬。


「日向君・・・ごめんね」


日向君の前にしゃがみこむと、私に視線を向けた日向君。高鳴っていた心臓がまたドキッ、と音をたてる。


「転んで、迷惑かけて、ごめん・・・」


思わず視線を下に逸らした。そこで日向君の靴紐が解けてたことに気が付く。

これじゃあ、走りにくいどころじゃないのに・・・。


ハッ、ともう一度顔を上げる。その様子に気が付いた日向君は、そのことに気が付いた様子で靴紐を見た。


「気にすんなって」